地域振興の道しるべ

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青花椒栽培で貧困から脱却した四川の山村

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 日本ではまだ知る人ぞ知る青花椒(チンホワジャオ)※1ですが、それもそのはず、中国でも四川以外に人気が広がりだしたのは近年のことだそうです。上の写真にある中国四川省の金陽県はgoogleマップで見ても急峻な山々以外何もないという超貧困地帯でしたが、政府の支援もあって青花椒の栽培が軌道に乗り、経済的発展を果たしていると言います。

 山椒のような樹木性農産物のいいところは、山でも育ち野菜のように栽培の手間が掛からないこと、収穫物が軽いためお年寄りでも収穫ができること、実が小さいため強風や豪雨による落果被害がないこと、生鮮食品ではないため消費地にすぐ届ける必要がないこと、スパイスなのでkg単価が安くないことなど、地方の山岳地帯には良いこと尽くめの作物です。よって、金陽県の地域おこしは青花椒に目を付けたところが大正解だったと言えるでしょう。

 また、金陽県のような高標高地は寒暖の差が激しく、風も強いため、植物は自分の身を乾燥から守ろうとします。そのためなのか青花椒に含まれる成分も濃厚になるようです。だからこそ、辛いもの痺れるものが大好きな四川人には特に珍重されるのでしょう。

 金陽県産の青花椒が自宅に届いたので、早速ホールで一粒口に含んでみました。日本のスーパーで売っている花椒とは比べ物にならないほどシビレを感じます。遂には我慢できなくなって思わず口から吐き出してしまいました。それくらい強烈なシビレです。(本来はそれだけをそのまま食べるようなものではありません。)そして、鮮度抜群で緑色が鮮やかに残っており、短時間で乾燥させたことを伺わせます。

 花椒(赤いもの)とは全然違った柑橘に近い香りがしますので、麻婆豆腐や担々麺を自分で作るときは花椒と混ぜて使うことをお勧めします。くれぐれも入れ過ぎにはご注意ください。

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 最近日本で発売された粉末状の製品には上の写真のような携帯用ケースが付いていました。これなら、どこにでも持参して好みのシビレ具合に調整することができます。シビレファンには必携のアイテムですね。そう言えば私も昔は民宿に泊まるとき、マイ味の素を持参して卵かけご飯に掛けておりました。青花椒☓卵かけご飯も案外いけるかも知れません。

 青花椒なるものを一度試してみたい方は、下記から購入できます。もしも買われたら、青花椒にシビレながら、どうぞ「これで四川の山村が救われたんだ。」と思いを馳せてみてください。

金の太陽花椒 

販売元:(株)カネカサンスパイス

 写真はすべて上記販売元より提供していただきました。

※1 青花椒花椒を未熟なうちに収穫したものだと思っている方が業者さんの中にもいらっしゃいますが、赤い花椒とは全く異なる品種です。青花椒は中国では藤椒(タンジャオ)と呼ばれることの方が多いように思います。花椒は赤く熟してから収穫されますが、藤椒は青く未熟なうちに収穫した方が風味が良いので、赤く完熟したものが出回ることはまずなく、その色彩から青花椒とも呼ばれています。