地域振興の道しるべ

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ロールアイス出店、まだ間に合う?

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 タイの屋台で始まり、アメリカでブレイク、そして日本に上陸したロールアイスですが、まだ日本での出店ラッシュとまでは至っていないようです。タピオカドリンクの二の舞を踏みたくないと皆さん慎重になられているのでしょうか。今回はそんなロールアイス販売に焦点を当ててみました。

 ロールアイスとはマイナス20℃程度に冷却したステンレス製のコールドプレート上にアイスクリーム液を流して凍らせ、それをヘラでこそげ取ることによりロール状に丸まったアイスクリームのことです。

 お客さんとしてのわくわく感は、見た目のかわいさと作るのを目の前で見られることでしょうか。あと見落とされがちですが、待ち時間が少々あるので、その間お店の人との会話を楽しめるという点も見逃せません。仕上がりはパフェのようなトッピングをしてもらえるのでインスタ映えもしそうです。

 次にお店側のメリットですが、まずアイスクリーム液がバニラ一つでも作るときにフレーバーを混ぜることによって様々なバージョンを作りやすいことが挙げられます。あと、製造用の機械がソフトクリーム用に比べてシンプルで、機械洗浄の手間が殆ど掛からず、洗浄不十分による食中毒の心配も殆どありません。

 そんなシンプルな機械ですが、日本で買うと意外と高く130万円程度はします。それとお店側の最大のデメリットは、1つの商品を完成させるのにトッピングまで含めて約4分掛かるということです。よって、1台のコールドプレートで1人の作り手が1日に作れる数というのは、お客さんの列が開店から閉店まで途切れなかったとしても100個前後でしょう。タピオカドリンクに比べれば償却費率と人件費率が高くなり、これが日本での出店ラッシュに至ってはいない理由かと思われます。

 そんなロールアイスですが、日本での認知度は高くないので、人出の多い都市部や人気の観光地・道の駅などに出店すれば、まだ行列にはなりそうです。出店リスクを減らすには、中古の機械や安価な海外製の機械を検討してみるのもありでしょう。地方であればご当地フレーバー、ご当地トッピングもメニューに加えたいところです。

 私の結論ですが、専門店は出店計画をかなり慎重に行い、できるだけ短期間で償却を済ませるべきかと思います。専門店でない場合は、機械の購入費用をできるだけセーブして、最初は機械1台から始めることをお勧めします。