地域振興の道しるべ

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驚きのうまさ 雑草ジャムの魅力

 

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雑草ジャムの本命『ギシギシ』

 「この菜っ葉何ですか?」「ルバーブ。最近洋菓子店でも使われていますよ。」隣でその苗を植えていたご婦人が教えてくれました。10年ほど前、とある農家の苗植えイベントに参加したときのことです。

 なんで菜っ葉が洋菓子になるんだ?そう思った私は帰宅して早速ルバーブがどんなものなのかネットで調べてみました。それが欧州原産のタデ科植物だと分かると、日本にはどんなタデ科植物があるのかも探ってみたくなります。そして、これ使えそうだと直感したのがイタドリ(スカンポ)でした。ハイキングがてら茎を折ってしがんだ(関西弁?)ときの酸っぱい記憶が結びついたのです。

 ちょうどイタドリが生えてくる時期でしたので近くの山で採集してきてジャムにしてみました。これが驚きのうまさだったのです。果物のジャムにも負けず劣らず。気を良くした私は、ほかのタデ科の中からイタドリと同じような酸味のあるスイバとギシギシも試すことになります。これら3種の出来栄えを整理してみますと・・・

イタドリ ご本家ルバーブよりもサッパリしていて一番うまいです。ただ、皮を剥いても茎の繊維が強いので、ブレンダー等で細かく砕くか裏ごしするのがベターです。この手間を惜しまなければベストと言っていいと思います。

スイバ 茎(葉柄)がわずかしか採れず、葉も一緒に煮たせいか味は少し癖がでました。早春の葉は赤いので出来上がったジャムは綺麗な紫蘇色になります。ただ、葉が小さいのでジャム一瓶分を収穫するのも大変です。

ギシギシ 茎(葉柄)だけを使うと味も色もルバーブに一番近いジャムに仕上がります。茎の繊維は弱くて皮を剥く必要もなく、大きく切って煮詰めても繊維は気になりません。駆除困難なほど繁殖力の強い雑草ですので量を作るにはこれが一番お勧めです。

 これらの雑草ジャム、味は抜群ですが色に関してはイタドリもギシギシもうぐいす色です。よって、瓶詰めしても見た目からの購買意欲は湧きそうもありません。なので、このジャムで名産品化を行う場合、タルト等に加工するのがお勧めです。

 手間を掛けずともボウボウに生えてくるギシギシがスイーツになるなんて、なんともありがたいお話ですね。以上、ジャムおじさんより雑草ジャムの試作レポートでした。

写真出典:マイナビ農業